ホンダの4+2に期待する次世代モーターライフ
今年の東京モーターショーにおいてホンダは、4輪と2輪を同じブース内に展示するというたいへん興味深いエキシビションを試みている。同じメーカーが作っているプロダクトなのだから当たり前と言えばその通りなのだが、この両者はどうやら日本では別のカテゴリーとして扱われてきた歴史があるので、逆に新鮮な印象を与えてくれるはずだ。
そもそもEDGEは4輪だけなく2輪も併せて楽しむ6輪生活の豊かさを創刊時から提唱してきている。確かにタイヤの数が違う以上にクルマとオートバイの違いは大きいが、それぞれの魅力を知ることで、いま享受できる自動車文化の幅が大きく広がっていくからだ。
構造的にハンドルを切って曲がる4輪に対して身体を傾けて曲がる2輪。多人数乗車と少人数乗車、全天候型と常時オープン型、イメージとしてコンフォートタイプとアクティブタイプなど、異なるポイントはいくらでも挙げられるのだが、実はその違いこそが面白いのである。
表紙を飾ってもらったこの2台はホンダが満を持して投入した4輪と2輪のエポックである。
CR-Zコンセプトはハイブリッドカーであるが、その魅力はECOだけではない。小型軽量高効率のインテグレーテッド・モーター・アシストを1・5リットルのi-VTECに組み合わせる。しかも制御の難しいハイブリッドとしては初の6速マニュアルトランスミッションを搭載。スタイリングからもスポーティな愉しみが伝わってくるほどだ。
一方のCB1100は一見、とてもオーソドックスだ。伝統のCBブランドらしく空冷マルチエンジンを搭載してスチール製クロムフェンダーやバーハンドルを装うものの、冷却効率改善工夫やディティールの作り込みの細やかさに、工業製品として無くてはならないコアがきちんと盛り込まれているのだ。
次世代にも期待がもてますよね? クルマも、オートバイも、どうぞ。