越川優、“最速”へ向けてGT-Rを駆る
強力なサーブを武器に世界と闘う越川選手。その時速は120kmと“国内最速”はもちろん“世界トップクラス”でもある。そんな越川選手がリクエストした唯一の国産車がNISSAN GT-R。国産車“最速”との呼び声も高いこの車。越川選手は「やはり日本のスポーツカーと言えば、これ。一度乗ってみたかったんです」と興味津々の様子。
2007年の発売当時から現在に至るまで、納車まで数カ月待ちは当たり前。あまりにも強力なそのスペックがマニアのハートをくすぐり続けるGT-R。とりわけ越川選手が興味をひかれたのが、リミッター解除機能。ご存じの通り、このR35型GT-RにはGPS機能と連動したリミッター解除機能――サーキットモードが付加されている。
「リアルに買おうと思ったわけではないので、詳しくは知らないんですが、確かGPSで測位した位置が登録サーキットと計測されたら、リミッターが解除できるんですよね。その仕組み自体も、リミッターを外したGT-Rがどうなるのかも、興味深いです」
国土交通省も認めたこのリミッター解除機能は、もちろん国産車初。とはいえ、五輪直前のこの時期に、まさかサーキットでの走行というわけにもいかないので、それはまたいつかの機会にして、とりあえずはドライバーズシートに。
「メーターが340km/hまであると、300km/hを超えるスピードが出せるということが、リアルに感じられますね……」
多少緊張した面持ちで、アクセルを踏み込む越川選手。足が長すぎて、ハンドルにヒザがつきそうにも見えるが、こうした経験は珍しくないのだとか。
「AT限定を解除するとき、教習所の教官に『クラッチを足首で踏むな』と言われたんですが、足全体で踏もうとするとヒザがつっかえてしまうんです(笑)」
そんな下半身が生み出す強靱なパワーは、スパイク時の最高到達点を348cmまで押し上げた。
加えて120km/hという超高速サーブ……。
世界と闘うだけの武器はある。
ニッポンの力を世界に見せつける時が来た。
1984年生まれ。2003年Vリーグのサントリーサンバーズに入団。2004年Vリーグ新人賞を獲得し、バレーボール全日本代表にも選出。06/07シーズンにはVリーグMVPも獲得。2008年の北京五輪では負傷リタイアとなったが、手術も無事成功。エースの戦列復帰が待たれる
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