文・藤野太一 Text/FUJINO Taichi

BMW K1300S
- 堀江
- ところで、西埜さんの車歴って?
- 西埜
- 実はほとんど乗っていないんです。一番最初はホンダのプレリュード4WSですね。 CMを見て、後輪が動くのはスゴいと思って衝動買い。そのあとは、もうこのプジョーなんです。当時は大阪に住んでいて、1年くらいで東京に転勤になりました。東京だとクルマはいらないから車検のたびに売ろう、売ろうと思ってたんですけど、もったいないなーと。もう乗ってるというより持ってるだけって感じ。
- 堀江
- わかります(笑)。ボクもそういうクルマ何台があります。
- 西埜
- ただ、クルマがない生活ってなんだかツマラナイじゃないですか。いろいろ考えてバイクにしようかなとも思ったんです。でも免許がないし中型も何もないので、いちから取りに行かなきゃいけない。
- 堀江
- でも、今は大型免許も教習所でとれる時代ですから。
- 西埜
- で、いろいろ考えてみたら、やっぱり屋根はあるほうがいいなと(笑)。バイクって意外と保管するのも大変じゃないですか。
- 堀江
- それでロータス? ある意味正しいけどすごい選択ですね。いまバイクって、いわゆるリターンライダー、昔ナナハンとかに憧れていた人たちが戻ってきているケースが多いです。年齢層も高くて、結構落ち着いていて、ヨーロッパみたいな大人の趣味として定着しつつあるのかなと。あとバイクの良さはなんといっても200万円も出せば世界最高峰、ハーレーやドゥカティだって最高級が手に入っちゃう。BMWの1300ccともなれば0→100km/h加速が2.7秒!ですよ。クルマじゃ3000万円クラスのスーパーカーじゃないと体験できない。そんなところがバイクの面白いところかなと。
- 西埜
- 確かに面白そうですね。行きつけの店の美容師が、BMWのバイクを狙っていて、免許は1年くらいかけて取ったらしいんですけど、毎回BMWの雑誌を見せられるんです。けど、行くたびに車種が変わっていて、結局どれが欲しいのかって(笑)。
- 堀江
- 決められないですよね。BMWはいろんな種類を持ってますから。スーパースポーツもありますし、横にはみだした2気筒のボクサーエンジンタイプもあります。パリダカレースを走っちゃうような本格的なオフロードタイプもありますし。どのタイプも四輪メーカーの耐久性や質感を残しているので仕上がりはとてもいい。もっと色気が欲しいって人はドゥカティとかやっぱりイタリアのバイクがいいと思いますし。とにかくスピードってことでいうと、スズキの1300ccの隼ってバイクがあるんですけどこれなんかすさまじい。300km/hオーバーマシンでギネスの市販車最高速記録を持っているんです。テストコースにスーパーカーを集めて一緒にテストしたときに、直線距離が短いのでムルシエラゴのLP640とかでも280km/hくらいしか出なくて。そこで隼は330km/h出ちゃう。

SUZUKI HAYABUSA
- 西埜
- バイクで300km/hってどうなんですか?
- 堀江
- もちろんプロのライダーの運転なんですけど、見てるだけで怖いですね。フォォアアアアアアーーーーーーンって空に向かって吹っ飛んでいくようなカンジ。
- 西埜
- 300km/hって TVでF1を見てると普通に運転出来そうな気がしますけど、鈴鹿の1コーナーの脇で生でF1マシンの飛び込みを見たらもう衝撃でしたね。あのスピードからよく曲がれるなと。
- 堀江
- 別に速さだけがバイクの楽しみじゃないんですが、あの感覚は特別ですね。今のバイクはスロットルをピュッと開ければ簡単にスピードが出る。このあいだKAWASAKIの1400ccに乗って、気付いたらメーターが×××km/h! これは速すぎるだろって。しかも最近のヤマハが出したレポートで、オートバイに乗っていると頭が良くなるっていうんだから(笑)。
- 西埜
- 確かにバイクは操るのに自然に右手と左手と両足を使っているわけですよね。ボケないかもしれない(笑)
- 堀江
- 任天堂DSの脳トレのゲームで有名になった教授が発表したそうなんです。なんかこう無理矢理バイクすすめてるみたいですけど、この連載で言うと、クルマを検討していたけどやっぱりバイクもいいよね、というストーリーでももちんOKなんです(笑)。
- 西埜
- いま、自分の中で出来上がっていた購入計画をどうやって覆されないようにするか、と考えてます(笑)
編集担当
- あの、そろそろクルマの話も・・・。