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BMW Z3ロードスター&クーペ 1996~2002年
BMW Z3ロードスター&クーペ
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モデル概要
コンセプト&ヒストリー
BMW Z3 フロント
BMW Z3 リア
アメリカ市場を狙った2シーターオープン
 ミアータ(ユーノスロードスター)の登場によって活況を呈し始めたアメリカのライトウェイトオープンスポーツのカテゴリー。ここにBMWが投入したのがZ3だ。生産もBMWのアメリカ工場で行われていた。
 極端なロングノーズ&ショートデッキのスタイリングは、クラシカルなスポーツカーそのものであり、シャーシは旧々型3シリーズのE30型をベースにしている。デビュー当初は1.9Lの4気筒エンジンを搭載する。ミアータ同様の軽快な走りで、このカテゴリーのファンを熱狂させた。さらに翌年には2.8Lの直列6気筒エンジンを搭載したハイパワーモデルをリリース。以後はこちらが全体のイメージを引っ張っている。エンジンパワーに合わせてタイヤも太くなり、アメリカ人が好みそうなマッスルカー路線へと転換を図った。ボディはソフトトップの「ロードスター」と、クローズドボディの「クーペ」がある。
特徴~メカニズム・インテリア&エクステリア
このカテゴリーで唯一の直6搭載車
 サスペンションはE30型と同様、フロントがストラット、リアがセミトレーリングアームとなっている。昨今のBMWに採用されているセントラルアームアクスルのリアサスペンションではないが、「セミトレ」はBMWが長くこだわってきた脚だ。
 搭載されるエンジンは、初期型のみ1.9Lの直列4気筒で、それ以外はすべて直列6気筒。排気量では2L、2.2L、2.8L、3Lの4種類が存在している。3Lエンジンのパワーは170kW(231ps)に達し、メルセデスのSLKと遜色のない動力性能を見せる。トランスミッションは5MTと4AT、5ATがあり、MTは左ハンドルのみの組み合わせ。4ATは2L以下のエンジンとの組み合わせとなる。5ATは手動変速モードを備えるステップトロニック仕様が標準だ。 ボディはオープン時の剛性確保を考慮して強化してあるため、6気筒エンジン搭載車の車重は1300kgを超える。
BMW Z3 FRレイアウト ←FR(後輪駆動)はBMWの強いこだわりのひとつだ。ハンドリングからの情報が明瞭で運転が楽しい
外観は古典的だがダイナミックだ
 フロントマスクこそBMWのクルマに共通するイメージだが、それ以外は一連のシリーズとは全く異るダイナミックなデザインだ。長いノーズに後退した小さなキャビンは、モーガンやロータスセブンなどに通ずるクラシックなフォルム。力こぶのような前後のフェンダーを、うねるようなラインで結んだサイドのデザインも、古典的な手法だ。
 205サイズのタイヤを履く4気筒モデルはフェンダーアーチの膨らみも小さく、全幅は1690mmに収まっている。225タイヤを履く6気筒モデル専用のボディは、フェンダーアーチが張り出しており、全幅は1740mmとなっている。
 ダッシュボードは囲まれ感のあるT形で、独立したメータークラスターをもつが、外観に比べるとオーソドックスだ。車幅が狭いので横方向はタイトだが、着座位置が低いこともあって、ルーフを閉じていても頭上空間は意外なほど広い。
BMW Z3 インテリア ←運転姿勢はスポーティだ。FRのためセンタートンネルの張り出しは大きいが、適度なタイト感がある
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(2004.04.22)

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