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フォード マスタング / 1994~2003年
フォード マスタング
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モデル概要
コンセプト&ヒストリー
力強く疾走する野生馬がマスタングのシンボル
 フォードのマスタングといえば、アメリカを代表するスポーツスペシャリティカー。疾走する野生馬(マスタング)をトレードマークとする。初代がデビューしたのは1964年のことで、ターゲットとされたのは、免許取得年齢を迎えたベビーブーマー世代。アメリカ車としてはコンパクトなサイズと安価な価格設定で、たちまち大ヒットとなった。スティーブ・マックィーン主演の「ブリット」をはじめとして数多くの映画に登場し、アメリカ映画のカーチェイスシーンには欠かせない存在にもなった。
 通算5代目となる現行型のボディバリエーションは、コンバーチブルと2ドアクーペの2種類。エンジンは3.8LのV6と、4.6L(初期は5L)のV8を揃える。
 1960年代に多くの日本人が憧れた「豊かでおおらかなアメリカ」のイメージを、現在でも継承する貴重な一台だ。特にコンバーチブルに高い人気がある。
特徴~メカニズム・エクステリア&インテリア~
力強くトルクフルなOHVエンジンを採用
 マスタングは、実にアメ車らしいアメ車である。2種類のV型エンジンは縦置きに搭載され、多少ルーズな4速オートマチックを介して後輪を駆動する。
 3.8Lエンジンは、世界的にも珍しくなったOHV方式だ。あたかも「OHVは高回転まで回さない。コイツは3000rpmも回せば十分に楽しめるぜ」と主張するかのようにトルクフルで扱いやすい仕上げとなってる。リアサスも、このカテゴリーのクルマではほとんど見かけなくなった4リンクコイルリジッドだ。国産車や欧州車では高速走行時のスタビリティを求めてマルチリンクを採用するのが一般的。それを尻目に「高速走行? アメリカの制限速度は55マイル(80km/h)だ。何の問題がある?」といったメッセージが込められているかのようだ。
 スペックを気にするマニアには物足りないかもしれないが、必要十分であれば古いシステムでも気にせず使ってしまうあたりが、いかにもアメリカ的だ。
←アメリカンなフィーリングを楽しめるV型エンジン。6気筒もしくは前期8気筒のOHVがオススメ
古き良き伝統を巧みに継承したエクステリア
 スタイリングは、ロングノーズ&ショートデッキ。伝統的なスポーツカーのプロポーションだ。ラジエターグリルの中央にギャロッピングホース(疾走する馬)のエンブレムがあしらわれるのも初代からの伝統である。現行モデルは外装も含めて大幅に手直しされた1999年のビッグマイナーチェンジで、いちだんと初代のイメージに近づいた。
 ボディサイドとボンネット中央にはエアスクープが開けられているが、どちらもダミー。サイドのスクープは、初代マスタングのコンセプトカーがミッドシップであったことに由来する伝統的なもの。ボンネットのそれは、初めてレースに参戦するために作られたGT350のイメージを再現したものだ。
 インパネは左右対称のデザイン。スポーツカーらしく、シンプルな造形を採用している。シートはバケット形状だが、クッションは柔らかく、包み込むような座り心地を提供する。
↑インパネは左右対称デザイン。全車左ハンドル仕様で、コブラを除きすべて4速ATを採用している ↑2ドアのスタイリッシュなフォルムながら、しっかり4シーターを確保しているのもマスタングの特徴
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フォード マスタング / 1994~2003年
(2003.07.03)

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