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前輪駆動車は当然のことながら操舵輪と駆動輪が兼用となる。その構造上アクセルを踏んだ際、エンジン出力によってステアリングにまで振動が伝わる「トルクステア」を発生する傾向があった。アウディはそうした前輪駆動の特性を“高級車としてのフィーリングにふさわしくない”とし、これを解消するためフロントサスの構造や部材に工夫を凝らした。アウデイA4のメカニズム上の特徴は、まずこの足回りにあるといえる。
またアウディといえば4WDの“クワトロ”も有名だが、もちろんアウデイA4にも設定されている。このモデルの先代にあたるアウディ80よりもさらに進化した機構をもち、前後駆動輪を結ぶセンターデフには、オープンから直結近くまで駆動伝達を変化させる「トルセン」タイプのデファレンシャルギアを内蔵。またモデル初期より5速ATを搭載するなど、高級車にふさわしい上級クラスのメカニズムを積極的に採用している。 |
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←左に吸気、右に排気、中央にプラグを配置する5バルブエンジンもアウディA4の特徴のひとつである |
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写真ではごく一般的なレイアウトに感じられるかもしれないが、実際に触れれば素材の美しさ、緻密な組み立て精度に驚かされるはず。アウディA4のインテリアには間違いなくアウディ流の“高級感”が漂っている。
また運転席のハイトアジャスターなどは細かく調整できるよう工夫されており、長時間の運転、それもアウトバーンを大前提としたかなりのスピードでの長距離移動でも疲れにくいのも特徴だ。あくまでも実用本位といった趣は、「これぞドイツ車」ともいえよう。 |
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↑メーター類の視認性、スイッチ類の操作性を重視した内装。落ち着いた雰囲気を醸し出している |
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↑やや硬めの座り心地は、いかにもドイツ車。ホールド性のみならず、快適性にもこだわっている |
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