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1994年9月
新開発のエンジン、ボディに
F1の最新技術が投入された |
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フェラーリのラインナップ中では小排気量となる、3.5LのV型8気筒エンジンが搭載されたF355がデビューした。V型12気筒エンジンを搭載するモデルと区別して、ピッコロ(イタリア語で“小さな”の意味)フェラーリとも呼ばれていたモデルだ。
ピニンファリーナが製作を手がけたローフォルムのボディは、先代348の面影を残しつつもそのデザインは細部にわたって一新されている特に、ボディ下の空力を見直したことで、高速走行時の直進安定性を向上させているのが特徴だ。
また、搭載エンジンには吸気側3、排気側2の5バルブ形式を採用したことで、中~高回転域での燃焼効率を向上。8連スロットルやチタンコンロッド、鍛造ピストンなども採用され、より速く正確なエンジンレスポンスが実現している。
そのほか、燃料タンクやサスペンションダンパーにはアルミ製を、エグゾーストマニホールドにはチタン製を採用するなど、徹底した軽量化も実施。3.5Lエンジンを搭載していながら、車両重量は1500kg以下に抑えられている。さらに、足回りのセッティングにはジャン・アレジなどF1ドライバーたちの経験がフィードバックされており、卓越したドライバビリティが高次元でバランスされている。
グレードはクローズドボディのベルリネッタと、デタッチャブルトップのGTSの2グレードがラインナップ。トランスミッションは6MTのみの設定であった。 |
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1995年8月
電動ソフトトップ搭載の
スパイダーが追加 |
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ベルリネッタ、GTSに続く3グレード目のスパイダーが登場した。フェラーリでは初となる電動ソフトトップを採用したモデルで、新車価格は1625万円で用意された。 |
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1997年1月
F1レーシングカー譲りの
F1マチックを全車に設定 |
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一部改良が行われ、従来の6MTに加え、ステアリングコラムのパドルでシフトチェンジが可能なF1マチックを全車に設定した。これによりF1マシンさながらの操作が楽しめるようになった。 |
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