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メルセデス・ベンツ SLクラス 1989~2001年
メルセデス・ベンツ SLクラス
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モデル概要
コンセプト&ヒストリー
SLクラス フロント
SLクラス リア
最高級セダン譲りの贅沢なオープンカー
 メルセデス・ベンツの中でも最も贅沢なモデルといえば、SLクラスをおいてほかにない。セダンの最高峰であるSクラスとメカニズムをほとんど一緒にしながら、たった2人しか乗れないオープンカーに仕立てられているのだから、これほどぜいたくな乗り物もないだろう。
 そんなSLクラスにあって、伝統的なM・ベンツらしさを残している最後のモデルが、先代SLクラスのR129型である。 
 R129型は12年間という歴史の中で、途中から3.2Lモデルなども追加されたが、当初は5LのV8エンジン搭載車のみで、4年目から6LのV12エンジンが追加されている。通常、最高峰のグレードにしか載せない形式のエンジンを主力としていることからも、R129型が特別な存在であることがうかがい知れる。
 しかもロードスターでありながら、ハードトップを標準装備しており、装着するとクーペのように変身するのも魅力だ。
特徴~メカニズム・インテリア&エクステリア
エンジンは時期によりDOHCとSOHCが用意された
 1997年までのV8エンジンは、DOHC4バルブヘッドをもち、235kW(320ps)、470N・m(48kg-m)の高出力。一方1998年以降のそれは、SOHCの3バルブヘッドで若干パワーダウンしている。が、気筒当たり2本のプラグを時間差をおいて点火することによって、低負荷域での柔軟性を向上。実用域では、むしろ力強いくらいだ。3.2Lエンジンも同様で、1997年までは直列6気筒のDOHC4バルブだったが、1998年からはV型6気筒のSOHC 3バルブ 2プラグの新エンジンに換装されている。トランスミッションは1994年までが4AT、それ以降が5ATだ。
 サスペンションは、フロントがストラット、リアがマルチリンクという構成となる。
 ソフトトップは電動開閉式で、横転の可能性を検知すると、わずか0.3秒で飛び出すロールバーを装備。さらに専用のハードトップが標準装備となっている。
SLクラス 電動ソフトトップ
←電動ソフトトップはセンターコンソールのスイッチで完全に開閉することができる。その間わずか30秒
優雅な外装と実用的な内装そのバランスの良さも特徴
 エクステリアはロングノーズ&ショートデッキという古典的なスポーツカースタイル。曲率の大きなラインを軸にしたデザインは、力強さよりもエレガントさを演出している。
 フロントマスクは、古き良き「ベンツ顔」。押し出しの利いたラジエターグリルと、大きめの異形角型ヘッドランプは、シンボルマークがなくても一目でM・ベンツであることがわかる。
 フロントフェンダー後部に設けられたスリットは、初めて「SL」の名が冠された1954年製300SLをイメージしたものだ。
 エレガントな外装とは対照的に、インパネは極めてシンプル。必要な場所に必要なスイッチを整然と並べ、あとは直線で結んだだけのデザインは、実用性本意のセダンを思わせる。
 初期の頃の500SLとSL320を除いては、基本的に本革シートが標準装備。シートヒーターも装備されるので、冬でもオープンエアモータリングが楽しめる。
PTクルーザー インテリア ←超高級ロードスターという響きからは想像できないほど、内装は簡素。実用性を貫いた誇りを感じる
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メルセデス・ベンツ SLクラス 1989~2001年
(2004.03.18)

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