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ボルボ 940&960エステート/V90 1990~99年
ボルボ 940&960エステート/V90
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モデル概要
コンセプト&ヒストリー
フロント
リア
豪華装備の960と普及版の940を設定
 スウェーデンのボルボ社の、1990年代のトップエンドモデルが、940&960の900シリーズだ。どちらのシリーズも、ボディやシャーシは共通だが、4気筒エンジンを積むモデルを940、6気筒エンジンを積むモデルを960と呼び分けている。
 また90シリーズは、ボルボ社全体の呼称変更によって、900シリーズに与えられた新たな名称で、セダンをS90、エステート(ステーションワゴン)をV90と呼ぶようになった。ちなみに90系となってからは6気筒エンジンのみとなったため、呼称による区別の必要がなくなっている。
 新車時の価格帯は、940が400万~600万円だったが、1996年には350万円の「タック」というグレードを投入して、販売を伸ばした。ちなみに「タック」とはスウェーデン語で、英語の「thank(サンク:感謝する)」を意味する言葉だ。
 960はさらに上級志向で、650万円前後の価格帯が販売の中心だった。
特徴~メカニズム・インテリア&エクステリア
ボルボ最後となる後輪駆動モデルだ
 900&90シリーズのボルボは、エンジンを縦向きに置き、後輪を駆動するFRレイアウトを採用。現在はFFに移行しているボルボであるため、最後のFRレイアウトを取るクルマとなった。
 940の直列4気筒エンジンは、2316ccの排気量をもち、自然吸気とターボの2種類がある。自然吸気の最高出力は96kW(150ps)と、数値的には非力だが、229N・m(20.3kg-m)の最大トルクを、2300回転という低回転で発生する。レギュラーガソリンを使えるのが嬉しい。
 ターボ仕様は最大トルクが264N・m(26.9kg-m)と、高過給でハイパワーを狙うのではなく、実用域でのレスポンス向上に主眼が置かれているのが特徴である。
 960の6気筒エンジンは、2473cc、2848cc、2921ccの3種類。V6SOHCの2848ccを除いて、直6DOHC4バルブを採用する新世代エンジン。3種類とも、レギュラーガソリンの使用に対応する。
リアサスペンション
←1994年9月に行われたマイナーチェンジで、リアサスペンションも変更し走行性能を向上している
直線を基調としたデザインで統一
 「走るレンガ」と呼ばれた時代のボルボデザインを継承しているのが、900&90シリーズだ。全体のフォルムを構成するラインだけでなく、ラジエターグリルやヘッドランプの切り方まで直線的である。
 フロントマスクはラジエターグリルとヘッドランプに厚みが与えられ、力強いデザインとなっている。1994年以降の960はデザインが変更され、エレガントな印象が強まった。ルーフエンドはボディ後端まで延ばされ、荷室空間の増大に貢献しているが、奥に積んだ物を取るときには潜り込むような姿勢になり、やや腰に負担がかかる。
 インパネのデザインも直線的だが、メーターパネルからセンタークラスターへは、面を連続させたデザインとなっている。
 シートの作りが良いのは、ボルボの伝統。適度な硬さとゆったりした寸法をもつシートは、疲れを最小限に抑えてくれる。
インパネ インテリア
↑非常にシンプルでメーターやゲージ類が読み取りやすい。またスイッチ配置も良く操作もしやすい ↑ゆったりとしたシートは長距離ドライブを想定。特にリアシートは座面の前後長が長く疲れにくい
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ボルボ 940&960エステート/V90 1990~99年
(2004.01.29)

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