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メルセデス・ベンツ SLクラス 1989~2001年
モデル変遷
 | 1989年11月~  | 1992年10月~  | 1994年6月~ | 
 | 1995年10月~  | 1998年8月~ | 
1989年11月:5L V8搭載の500SLを発売
 SLクラスは発売時期の仕様によって便宜上、前期、中期、後期に分類されることが多い。前期はデビューから1995年のマイナーチェンジまでを指す。前期モデルを判別するポイントはフロントグリルのスリット。これが7本だと前期、中期以降は6本に変更されている。デビュー時のラインナップは500SLのみ。エアバッグは未装着だったが、姿勢制御装置のASRはオプションで選べた。いずれも1990年以降は標準装備だ。
500SL アルミホイール
500SL シート
↑アルミホイールは当時のSクラス(旧型)と共通のデザインとなる15ホールタイプが標準採用されていた ↑シートはファブリックが標準装備となる。ただしオプションとして本革シート仕様も設定されていた
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1992年10月:トップグレードのV12を追加
 6L V12DOHCエンジンを搭載した600SLがラインナップに加わった。最高出力395ps、最大トルク58.0kg-mとパワー面でも申し分ないが、なにより滑らかで上品なフィーリングに対する評価は高い。このエンジンは同世代のS600Lにも積まれるが、SはSLより200kg以上ボディが重い。SLがいかに贅沢なモデルとして存在するかがわかる。ただし600SLにしても車重が2tあるので、これを受け止めるためにADSと呼ばれる専用サスが採用された。シートやステアリングは本革仕様で、シフトノブは本革とウッドのコンビネーションだ。
600SL 走り
↑ADS(アダプティブ・ダンピング・システム)はダンパーに可変減衰力機構を備え、路面状況に反応する
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1994年6月:直6エンジンのSL320が登場
SL320 走り
↑直6はV8やV12に比べて軽いので、ノーズが軽快に感じられる。最もスポーティに走れるグレードといえる
 3.2Lの直6DOHCエンジンを搭載したSL320が登場した。また、このときグレード名は従来の500SLからSL500というように表記方法が変わった。
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1995年10月:安全装備を充実させる
 マイナーチェンジが行なわれ、全車にSRSサイドエアバッグやハイマウントストップランプが採用された。またSL600には姿勢制御装置のESPが導入されている。また、エンジンの燃料噴射装置が改良されたほか、ミッションが電子制御の5ATに進化している。内装のグレードアップも図られ、SL500も本革シートが標準となったほか、本革ステアリングのデザインが新しくなった。また、このマイナーチェンジ以降は一般的に中期モデルと呼ばれる。
SLクラス エクステリア
↑外装ではウインカーレンズがホワイトカラーになった。1997年からはキセノンヘッドランプを採用する
SL600 インテリア
↑SL600のステアリングは本革とウォールナットのコンビネーションタイプ。シートはツートーンカラーだ
SL500 本革シート
↑全モデルとも、シートの形状が見直された。もちろん電動機構を備えている。写真はSL500の本革仕様
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1998年8月:新しいV型エンジンを採用
SLクラス エクステリア
↑アルミホイールが新しく5スポークタイプになったほか、ホイールサイズも16から17インチへとアップした
SLクラス エンジン
↑小型軽量化を実現した新型エンジン。エンジンブロックの単体重量は直6の55kgに対しV6は26kgになった
SL500 インテリア
↑本革&ウォールナットのステアリングやシフトノブが採用されたSL500のインテリアは豪華さを感じる
 2度目のマイナーチェンジを実施した。これ以降は後期モデルと呼ばれる。最大のニュースは新世代のV型エンジンが搭載されたこと。1気筒3バルブを採用したSOHCエンジンで、環境対策に強く配慮したのが特徴だ。外装ではドアミラーやリアのコンビネーションランプなどが新しくなっている。またSL320も本革シートが標準になったほか、全車にESPが標準装備になっている。残念ながらV12はラインナップからはずれた。
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